薔薇の王女

心地よい風がふわりと吹き私の髪が揺れレオの髪も揺れる


レオは黙ったまま私を見つめ


その目は何か言いたそうだった


「どういうつもり?こんな所に連れて来て」


聞いても何も答えないレオに苛ついてしまい


「何なのよ!いきなりオスカーと話してるのを邪魔するわバルコニーに連れて来るわ…」


「あなたが辛そうだったから…」


やっと口を開いた言葉は


辛そうだったから…

「何であなたにそんな事が分かるの?私はそんなふうには全く思ってないわ」