薔薇の王女

顔を見上げるとセシルさんが抱きしめてくれていた。

「俺は女の慰め方も扱い方もよく分からん、ただ誰にも泣く姿を見られたくないなら俺の胸を貸そう。」

抱きしめる腕に力が入る、私も背中に手を回す。

あったかい


セシルさんの胸は広くてまた暖かくて







アメリア様に抱きしめてもらった時と似ていた

「うっ…うっ…」







私は思いっきり泣いた


アメリア様との思い出を胸に


だからいっぱい泣いた


セシルさんは何も言わずずっと抱きしめてくれていた