薔薇の王女

「アメリア様は私に大切なものをたくさん与えてくれた。笑顔も・勇気も、だから私は強くなりたい。」

その言葉に嘘はなかった。私は強くなりたい・・・それが私がアメリア様の期待に答えられるただ一つの方法だと思うから。

「たとえ・・・どんな辛い事がこの先あったとしても私は逃げずに受け入れる、それが私の運命ならばそれから目を背けない。」

セシルさんは何も言わずに聞いていた、私は振り返ると目が合った。

「それがあなたの答えなんだな……ならば俺は何も言わない。」



何も言わないって・・・

呆れられてしまったのかな?

私がそう思って目を伏せると

「ならば俺はあなたの支えになる…一人だとどうも不安で仕方がないからな…」

「私の事呆れてたんじゃないの?」



「前にも言っただろ。俺はあなたを守るって、だからどんな事があろうと守る」

私はその言葉が嬉しかった、また目が熱くなり泣いてしまいそうになって

急いで背をむけた。泣かないって言ったそばから泣くなんてね