薔薇の王女

エマについて歩いて行くと準備されたテーブルと椅子が見えてきた

白いテーブルクロスがかかったテーブルにクリーム色の背もたれがついた椅子が二つ
それにテーブルには薔薇の模様の入ったお皿にお菓子がのっていた

「クレア様？探しましたよ？庭園に来ても貴方がいらっしゃらなかったから」

先にお義母様は椅子に座っていた

「も、申し訳ありません。少し庭園の中をある――「クレア様！！！！貴方声が！」

お義母様が声を上げて勢いよく立ち上がりこちらを見た、私はびっくりして固まってしまい

「いつ？どうして声が？どうなって…」
「アメリア様…落ち着き下さい」

エマにそう言われてふぅと一息つくと少しは落ち着きを取り戻したみたい

「お義母様、私…ある人のお陰で声が出せるようになった…誰かは言えないけど私はもう一度勇気を出す事が出来た」