俺はモモをグッ!と引きよせて、 奮える拳をキツク握り締めた。 「先日転校して来ました、黒川那智(くろかわなち)です。俺、絶対モモちゃん手にいれるよ?…まぁ、今日は引いてアゲル。番犬に噛まれたくないし、ね。」 ムカつく笑い方しやがって! だーれが番犬だ! アッサリ引いた黒川の背中に、 心の中で悪態を吐きまくった。 …モモにあんまりそういうところ見せたくねぇんだよ。 情けねぇけど、 モモの前では優しいお兄ちゃんでいたい。