いつも溜め息をついていた。
自分に不毛感ばかり、抱えていた。
まわりとの差異は歴然、頑張っても意味がない。


ただ、給料を会社からいただいている以上、仕事をして周りから浮かないようにすればいい。
個性を出したり、目立つコトをしても、あまり意味はないんじゃないかって。

高い服やかばんを持っていても、似合う似合わないがわからなければ、意味がない。
ムーディな店内で、食べたり飲んだりする全てが、美味しいのかと、疑問に思う時がある。





だから、終業早々にアパートへ、急ぐ。
駅前のスーパーで、おつとめ品を探す。
今晩の夕食用と、明日の弁当用。
そして、たまにはむくみケアに、休足時間を買ったりする。


アパートへ着いてからは、部屋着に着替えて、台所に向かう。
明日の弁当にも持って行けそうな、ポテトサラダと根菜類の煮物を作る。











茹でて蒸した、湯気にまみれたほくほくのジャガイモを見て、幸せを少し感じた。