でも アタシがそんなことを 思ったのもつかの間。 彼はアタシの肩に回していた手を ゆっくりと二の腕のところまで 下ろして言った。 「二の腕、柔らかいなあ」 「へ?」 「知ってた? 二の腕の柔らかさはそのまま その人の胸の柔らかさ なんやってさ?」 へ? なに? 今、何て言った? なんか すごいヤラシイこと、 言われた気がするんですけど? アタシは真っ赤になって 彼を見上げる。