【尚道】



悠大がケガした日から3日、入院してる悠大の見舞いに毎日通った。



顔が腫れてて、せっかくのカッコイイ顔が台無し。



奥歯がグラグラすると言ってる。



「尚さん、大学は?」

「終わった。バイトまで時間あるし。なんか欲しいもんあんなら買ってくるぞ?」

「いらない」

「陽は気ぃきかねぇだろうし。ケントはこねぇな。恥ずかしがり屋だから」



ケガの理由は語らない。



陽は知ってんのかもしれないけど、俺とよっさんには何も言わない。



それに、よっさんも深く聞こうとはしないものの、さすがにココまでのケガを悠大の親に黙ってるわけにもいかず、よっさんは電話でひたすら謝っていた。



「何で何も聞かないんスか?」

「言いたくなったら自分で話すだろ?俺たちは、お前が悪くないことくらいわかってる」

「どうでしょう…。よっさんに迷惑…かけ過ぎました…」

「気にすんな。よっさんだって、迷惑なんか覚悟の上。俺たちを引き受けた時からその覚悟はあんの」



気にすることはない。