最近の陽の微妙な感じは女だったのか…。



「若菜、部屋入ってろ。陽と目ぇ合ったらガキできそうだ」

「どんな意味だよコラ」

「そのままだろ」

「ってか、ケントの女がお嬢様学校とか、何のギャグですかぁ~?」



いちいちムカつくヤローだな。



握りつぶしてやろうか。



「ケントさんがいっぱい喋ってます…」



感動してんなよ、若菜も…。



陽がウゼーからだ。



とりあえずバスルームからタオルを持ってきて、早急にドアをしめた。



髪から落ちる滴を受け止めようと必死な若菜に、愛おしさすら感じる。



「うぁっ!!」

「動くな」

「はい」



髪を拭いてやると、目があった若菜は嬉しそうに笑う。



こんなに人間をカワイイと思ったのは初めて。



「脱げ」

「えっ!?さ、さすがにそういうのはっ…まだ早いんではないですか!?」

「乾かすから」

「あっ、そういう意味…」



どうやら俺は、若菜が緊張してることに気づいてやれなかったらしい。