シェアの相手。



「ケントさんっ!!」

「…………」

「大丈夫ですか…?」

「なんで?」

「ひとりにしちゃダメな気がして…つい引き留めてしまいました…。ごめんなさい」



若菜に嫌われなきゃいい。



俺には心を開く友達なんかいねぇんだ。



「帰る」

「本当に大丈夫ですか?」

「ん、明日来る」

「はい、待ってます!!」



家に帰ると、珍しくこんな時間によっさんがいた。



仕事、休んだのか?



「悪い、悠大に持ってってやってくんねぇか?」

「俺が?」

「尚道のバカ、慌てて入院準備したからパンツ忘れたらしい。俺、仕事だし。陽も行くと思うけど学校から直だろ」

「わかった」



よっさんの頼みなら聞かないわけもない。



仕方なく、持ち上げた悠大の荷物。



「これで飲み物でも買ってってやれ」

「よっさん…」

「素直じゃねぇなぁ~、トモダチ心配すんのなんか当たり前」

「友達じゃねぇし…」

「ならそんな顔すんな。クマ、ひでぇぞ」



寝れなかっただけだし…。