レオさんのこと…聞いてきたよな…。



あんな見れねぇくらいボコボコって…。



前にそういう現場に立ち会ったことがある。



レオさんの気に入らないヤツが意識がなくなっても殴られ続けていて。



死ぬかと思って、正直怖かった。



だから俺はあの人と一緒にいるのがイヤなんだ。



「心当たり、ねぇ…」

「そうか、わかった」

「ん…」



斎藤ルカ。



悠大が気にしてた女…。



ウソだろ…。



よっさんに言えなかったのは、悠大の気持ちがわからなかったから。



俺が下手なこと言っていいはずねぇ。



先に病院にいたケントから、悠大が検査中だということを聞いた。



あんなカラダでよく家までたどり着けたもんだ…。



慌ただしく動いていたよっさんとは逆に、ケントは落ち着いていた。



慣れてるんだろうか、あんな光景に…。



「大丈夫…だよな…」

「うるせぇぞ」

「ごめん…」



ケントも冷静じゃないこと、今わかった…。