可哀想だな、斎藤…。



もし本当に別れたくて悩んでたなら…どうにかしてやりたい…。



次の日、斎藤がいつもいる校舎の裏にやってきた。



「さいっ…」



やべっ…。



誰かいる…。



制服を着崩した、斎藤には合わない男。



顔がとにかくカッコイイ…。



「なんで来たの」

「高校生、学校くんのあたりまえ」

「ふぅん」

「ルカの顔見に来たとか、言ってもらいてぇの?」

「あり得ない」

「相変わらず憎たらしい」



アレがレオ先輩…。



顔からして勝てる気はしないし、なんか…一般人とオーラが違います。



「先に言っとくけど、今日はムリだから」

「俺より優先させるもんなんて、お前に必要ねぇだろ」

「いつもレオの都合に合わせられないし」

「合わせんのがお前の役目」

「絶対、行かない」

「あんまりふざけたこと言わねぇ方が身のためだぞ」



助けてやりたいのに、カラダが動かない。



ビビってんだ、俺…。