ラブハンター

陽が変わったのは入学式の前の日。



急に金髪になって部屋から出てきた。



そこから吹っ切れたように明るくなったんだ。



「でもまた引きこもったら次は頭何色になるか見たくね?」

「ピンクとかになったらどうすんだよ~…。手ぇつけらんねぇ」

「あははっ!!マジウケる!!案外グリーンで芝生ヘッドかもな~」



ないない。



マジでダメだって。



ちょっと気にかけてやるか。



「いっただきまぁす!!」



うまそうにメシを食うのは、さっきとは違ってつんつんした頭の陽。



薄い茶色いカラコンも入って、幼さが少し抜けてる。



「陽、最近学校どうだ?」

「オヤジかよ、尚くん」

「別に気になっただけだろ~。高校生って、楽しい時期だし…」

「普通に楽しいけど?」

「お前ってモテんの?」

「俺を誰だと思ってるんだね、尚くん。昨日は3年の美人先輩にくどかれちゃった。キャッ!!」



引きこもるわけねぇか…。