ラブハンター

よっさんと旅行とか、楽しそうだし。



「いいね、それ」

「適当に予定組んじゃう。で、尚道はどうだ?」

「ん~、わからん」

「ゆっくり探してけ」

「あいよ」



よっさんに話した日から、気分は楽になった。



陽とか悠大見てると、自分も何かできそうな気がしてくる。



「ねっみぃ~…」

「おっ、珍しく起きてきたな、陽」

「腹減った。メシ~!!」

「頭やって来い。ケント起きる前に」

「じゃ、味噌汁山盛りでよろしく!!」



朝から元気だな、陽。



まぁ、それが陽だ。



来たばっかりのころは暗かったけど。



「そういや、陽もなんかあったわけ?ケントのは見て丸わかりって感じだったけど」

「陽か?アイツ、たまに昔みたいな顔する。ちょっとビビってんだけど、俺」

「さすがに昔には戻んねぇだろ…。今引きこもられても困るって」



来たばかりの頃の陽は、部屋からほとんど出なかった。



誰とも話さず、髪も黒くて。



死んだような目だったな…。