何度目だろう、彼女のマシンガントークを聞くのは。



もうわからないくらい、俺は彼女と会っている。



まるで、日課みたいに。



ケンカばっかりしてる、不良と呼ばれる俺と、お嬢様学校に通うコイツ。



不釣り合いにもほどがある。



でも俺は、毎日のこの時間が楽しみで仕方ない。



きっと、たぶん、これって、好きなんだ。



初めは猫の話題のみだったのに、今はたまに猫は元気かと聞かれる程度。



他は毎日の出来事をベラベラ喋ってくれる。



1時間、毎日1時間だけが俺たちの時間。



「じゃあ帰ります!!またね、猫さん」



名前を聞かれ、答えようか迷ってた俺に彼女がつけた名前。



『猫さん』



俺も彼女の名前すら知らない。



おかしな関係だと思う。



だけど俺には…最高に楽しい時間。



顔も好みってのもあるけど、内側が好きなんだ。



ふとした瞬間、抱きしめてしまいたくなるくらい、好きになってる。