ふたりに買ってやったぬいぐるみ。



それを大事そうに抱えたチビふたりは後部座席でグッスリだった。



夕方に戻った別荘で、千里を車から降ろして。



「ありがとう、ケントくん」

「別に…」

「迷惑かけなかった?」

「ん、楽しかったと思う」

「ならよかった!!本当にありがとね」



じゃ、もうひとりのチビを起こしに行くか…。



車の中でまだ寝てる若菜。



「着いたぞ」

「えっ!?」

「もうすぐメシだって」

「寝ちゃってました…」

「ん」

「楽しかったですね!!」



寝起きの若菜がカワイくて、後部座席に乗り込みキスをした。



その、若菜の笑った顔が大好きだ…。



「こんなとこで…」

「また行く、動物園」

「はい!!」



本当は、バイト代で若菜に何か買ってやろうと思ってたんだけどな。



それはまたの機会に。



もうすぐ若菜の17歳の誕生日。



そん時はふたりだけで過ごそう。



で、今はとにかく、誰にもバレずにキスしとく。