ポジションが格上げされたからには、千里くんのことも、ちゃんとする。



でもまず、毎日必死にがんばってる杏里を甘やかすことから始める。



「なんか、超久しぶり…」

「杏里んちでこんなことしていいのかって罪悪感が…」

「このヘタレ」

「うわっ、傷つく…」

「千里は尚道に懐いてるよ。きっと、尚道なら大丈夫」

「ふたりとも大事にするよ。何でも受け入れる覚悟」

「じゃ、あたしのストレスなくなるまでがんばってくれる?」



布団の中で何を言う!?



杏里のストレス!?



どんだけがんばりゃいいんだよ!!



「前から思ってたけど、杏里ってエロいよね…」

「女だってエロいから」

「なんか、イメージと違う…」

「離婚してからは尚道にしか言ってないよ?」

「あぁぁぁ~…、そういうのヤバい…」

「尚道の腕の中にいると、女の子に戻れた気分になる。だから、尚道は好き」

「好き?」

「うん、大好き。重たいくらい、ものすごく好き」



杏里の彼氏になれたんだ…。