そこへ陽と向かった、夏休み初日の昼下がり。



結構ガラ悪いし…。



どうやら、5階建ての貸しスタジオらしい。



「ひと部屋貸してくださぁい」



陽って、ビビったりしないんだろうか…。



俺はこのバンドマンたちが怖くて怖くて…。



「ダンススタジオは2階だから」

「ど~も~」



タトゥーだらけの姉ちゃんスタッフにそう言われ、スタジオを借りた。



ストレス発散のように、無駄に動く俺と陽。



やっぱり超楽しい。



しかも涼しい…。



まぁ、踊れば暑くなるけど。



「休憩~…」



30分でヘバった陽。



体力ねぇなぁ~。



まだ慣らしじゃん。



「ってかさ、毎回借りてたら金かかるじゃん?」

「うん」

「ダンス愛好会とか作っちゃう?部活にでもなれば部費とか出んじゃね?」

「それいい!!頭いいな、陽!!」



学校で好きなだけ踊れるなんて、今まで考えたこともなかった。



全教室、エアコン完備だし!!