ラブハンター

甘くてうまくて、スミレの全部を食べた。



最初ほどの焦りもないので、ゆっくりジワジワ…。



食ったら元気になる俺と、ぐったりしちゃうスミレ。



「実家でこんなこと…」

「大丈夫、盗聴されてなきゃ防音だから」

「盗聴!?」

「父親に~」



たぶんそれはないだろうし。



いちばん安全って感じだけど。



父は今俺に逆らえないし。



俺が今消えたら困るのは父親。



まるで腫れ物にふれるような態度。



だから俺の条件を飲んだんだろうし。



やりたい放題、今まで通り自由にやるよ。



「陽ちゃんのもっと小さい頃の写真が見たいなぁ」

「アルバムあるけど?」

「見せてぇ?」



スミレがカワイイから見せてあげる。



いつもちゃんとした服を着せられ、基本的にシャツにハーフパンツ。



「お坊ちゃん!!でも超カワイイですぅ~!!」

「これ、海外の別荘に行った時。こっちがプライベートビーチで、これが初めてのナイトクルーズ」

「神社で七五三~みたいなのは…?お庭のビニールプールで水遊びとか…」



ないな。