カギを開けるのに成功し、ドアを静かに開けた。



片目で覗けるくらいの隙間。



電気は付けっぱなしらしく、部屋の中がしっかり見えた。



そこにいた陽は、ベッドに横になり、小さく丸まってる…。



布団もかけず、動かず…。



眠ってるのか、起きてるのかすらわからない。



パンツ姿なとこを見ると、暑くて脱いだんだろう。



悠大がドアを閉めた。



「生きてますよね?」

「よっさんが置いたお茶がなくなってるからな」

「見た目は明るいくせに、何を抱えたらあんな風に闇の住人になれんだろ…」



イライラした。



お前が引きこもる度、みんなが迷惑する。



悠大も、よっさんも、尚道も。



お前を心配してるのに。



何で誰にも相談しねぇんだ。



「ケントさんっ!?」



勢いよく開けたドアは大きな音を立てた。



ビックリして顔を上げた陽は、寝てはいなかったらしい。



「ムカつくんだよ、お前」

「なに?」



目が…死んでるみてぇだ。