水族館に着き、千里くんを起こしたら目が輝いた。



「ママ、お魚いっぱいいる?」

「いなきゃ水族館じゃないよ~」

「俺マンボウ見る~!!」



杏里の手を自然と握り、楽しそうにしてる。



入場料を3人分払い、中へ。



「尚道、払うよ」

「いらない。一応かっこつけさせてほしい」

「でも千里の分まで…」

「細かいことは気にしない主義だって言ったはずだけど?」

「じゃあ…ありがと…」



大人のやりとりを不思議そうに見つめる千里くん。



笑顔を向けると逃げるように杏里の手を引いた。



「あっち行こう!!」

「ちょっと待ってよ!!ゆっくり見ようね?」

「早くぅ~!!」



俺が入れる隙間がない。



いない存在のように扱われてる…。



でも、めげないから。



「お魚見えない…。ママ、抱っこ!!」

「千里くん、尚道が抱っこしてあげる」

「ママがいい」

「ママ疲れるから。俺の方がデカいからよく見えるよ」

「じゃあ…尚道でいいよ…」



会ってから3時間、やっと触れ合えました!!