部屋に戻って若菜にペットボトルを渡した。



ムラムラ…しない?



「若菜」

「はい?」



触りてぇ。



どこでもいいから触っていたい…。



「やっぱりお前のポジションここ」

「ケントさんの匂いがする…」

「は!?」

「好きです」



痛いんだけど。



胸が、苦しいくらい。



「なにがいいわけ?」

「わかりません。存在が…好きです」



抱きしめるだけじゃ足りなくなりそうで、もっと触りたい。



小さい頭、小さい顔。



「痛っ…。あっ、髪絡まっちゃった…」

「ん、取る」

「切っちゃってもいいです」



俺のシャツのボタンに絡まった髪。



取ろうとした瞬間、目が合った。



この小さい唇にキスしたら…気持ちいいんだろうか。



考えたことはお互い一緒だったんだと思う。



一瞬だけ、どちらともなくキスした。



やっぱ気持ちいい…。



「は、恥ずかしい…ね?」



照れながらボタンと絡まった髪に感謝した。