苦しそ…。



でもやっぱり寝顔もカワイイ…。



冷たいタオルでも持ってきてやろうと、リビングに出た。



「陽、彼女来てんの?」

「あぁ~、うん…。熱すげーから連れてきた」

「マジで?風邪?」

「たぶん」

「優しいな、陽。看病とか」



悠大、それは違うから。



俺は送ろうとしただけなんだよ。



悠大に勘違いされながら、タオルを冷たい水で絞った。



部屋に戻り、タオルで汗を拭いてやったら目を開けて。



「冷たい…、気持ちいい…」

「バカだろ、お前。俺なんか好きになられる価値ねぇぞ」

「先輩…きっと優しい人…。迷惑かけてごめんなさい…」



それは今の状況のことなのか、日々の行いのことなのか。



あまりにも辛そうで、どんな意味なのかは聞けなかった。



放課後デート、どんだけ楽しみにしてたんだよ。



絶対頭悪いだろ。



白咲の寝顔があまりにもかわいすぎて、眠る白咲にキスしたことは…。



死んでも言えない。