必死にカラダを起こし、たどり着いた家でインターホン。



出てきた陽の顔を見て、ホッとしたのは覚えてる。



それから学校には行けてない。



顔の痣がよくなるまで、斎藤に会いたくない。



そんなある日、家の中が賑やかになった。



「うるせぇから座ってろ!!」

「先輩、怒った…」



女の声が聞こえてドアを開けると、そこには陽と小さい女の姿。



陽の服を着て、ソファーに座ってる。



「す、杉田先輩がいる…」

「あっ、どーも…」

「どうして?陽先輩とどんな関係なんですか?」

「シェアの相手…」

「シェア!?ここってシェアハウス!?って、ケガしてますね…。大丈夫ですか?」



人懐っこい…。



陽のチェックのシャツは袖が長くて手が出てない。



ハーフパンツは8分丈。



クリックリの目と、結んだ前髪…。



子猫…。



「ゆ、悠大…なんか…言いたい?」

「どこで拾ってきたんだよ。元に戻して来い。猫はもういる」

「違う、一応彼女…」



陽に彼女!?