「なるちゃん」 「なにー?」 「好き」 「なにが?」 「なるちゃんが」 「は!?」 冗談は顔だけにして欲しい。 いや、別に鈴木が不細工とか言ってるわけじゃなくてね。その真面目な顔でそう言われると対応に困るからね。 しかも、こんなみんながいる教室で。 ありえないありえない。 あたし疲れてるんだ。 なんかの幻聴に決まってる。 鈴木があたしを好きなんて。信じられないっていうか信じたくない。