退院してからも、お兄ちゃんはお父さんを怖がるようになり、とうとうお兄ちゃんはおばあちゃんの家で暮らすことになった。

毎日ユキと遊んでくれた優しいお兄ちゃんがユキは大好きだった。

寂しくて仕方ないユキは、次第にお父さんのせいだと思うようになった。

お母さんからもユキからも愛されなくなったお父さんは、毎晩酒を飲み、泥酔して帰宅し、暴れるようになった。


ユキが中学生になった頃から、暴力はますますひどくなり、家でも酒を飲み、気に入らないことがあるとお母さんに暴力を振るった。