どくんどくん ~SPRING SNOW~

その夜、ゆうじから届いた手紙を久しぶりに読んだ。

ゆうじの優しい笑顔が浮かぶ。

いつも、僕が守ってきた。

ゆうじは僕を信頼してた。


いつまでも、僕が守ってくれると信じてたんだ。

その手紙に書かれてある住所は、ユキの駅の次の次の駅。

一時間くらいで行ける距離なのに、どうして会いに行こうと思わなかったんだろうか。

弱虫な僕に腹が立つ。


次の日、晴れているのにユキは歩いて登校してくれたユキの優しさが僕には伝わっていた。


駅まで2人乗りをして、ただ黙って僕の肩に手を置いていたユキ。