どくんどくん ~SPRING SNOW~

放課後、ユキと公園に行った。

僕は、今日の大野君との出来事をユキに聞いてもらった。

ホットコーヒーで温まりながら、僕らは寄り添っていた。

ユキは黙って僕の話を聞いてくれた。

今日の僕の行動が間違っていたか、正しかったかは、後々にならないとわからない、とユキは言った。
でも、ユキが大野君の立場だったら本当に嬉しくて泣いてしまうって。

「誰かが自分のことを気にかけてくれてるっていうことで、きっと勇気が出ると思うよ。」

そう言って、僕の左手をギュっと握ってくれた。