急に、罪悪感に苛まれた。


本当は、誰だって話したくないことや聞かれたくないことがある。

まだ知り合って間もない僕が、口を挟むようなことではなかった。



「いや、いいんだよ。まだあの時、ちゃんと話したことなかったもんな。ごめん。ヘンなこと聞いて。」

僕は後悔した。


ケーキを美味しそうに頬張っていたさっきまでのユキの笑顔は消えていた。



この時、確信した。



ユキの笑顔の裏には、涙が隠れてるって。