僕は、気になっていた涙の訳を聞こうと話を切り出した。

「なぁ、僕に嘘ついたことない?」

ユキの瞳の奥をじっと見つめた。


「なに?急に。嘘つくほど、私たちまだ話してないよ。」

僕は人差し指をゆっくりと、ユキの瞳に向けた。

「今日は、コンタクトの調子どう?」

困ったような表情をするユキをとても愛しいと思った。

「あ。。。うん。最高に調子良いわよ。」

もう嘘だってバレたって顔をしているユキ。

「ふ~~ん。じゃあ、レジの向こうのメニュー読んで。」

僕はSなのか、いつまでも嘘を通そうとするユキに遠いメニューを指差した。

「・・・・アイスコーヒー300円?」


「ブブ~!!アイスコーヒー270円です。ホラ、僕に嘘ついてた。言い訳するなら聞くけど。」



「・・・ごめんなさい。」