屋上は、夕焼けがまぶしかった。

今まで見た夕焼けとは少し違って見えるのは、僕が大人になったからだろうか。


「あ~。昨日の今頃は・・・。幸せだったな~!ユキって最高!」


水野さんの真似をして、ふざけてみる。


「そうかそうか・・。その気持ちはわかる。でもな、猿みたいに毎日毎日はダメ!」

「そ、そうだよね。だって、場所もないし・・。」

「そういう問題じゃねーの!相手の気持ちちゃんと考えて行動しなさい。いいか?よくあるパターンでは、毎日求められてるうちに女の子の方は、不安になる。体だけかしら?ってな。」

「あ~!でも、ユキは大丈夫。僕の愛を知ってるもん。」


「甘いな。初体験を迎えて、女の子もナーバスになってるんだよ。お母さんの目が真っ直ぐ見れなかったり、何か罪悪感を感じてるんだ。」


「そうだよな・・。男の僕でも多少感じるもんな。じゃあ、しばらくやらないほうがいい?」

「それも、また難しいんだな。あまり、手を出してくれないと、私何かダメだったのかしら?って不安になるかもしれない。」


「ちょっと・・!!難しすぎだよ。じゃあ、適度にってこと?」


僕は、今日にでもユキを抱きたいというこの気持ちを見透かされたのかと驚いた。