「ユキ、会いたかった・・・。ずっとユキのことばっか考えてた。死ぬって思ったとき、ユキのことばっかり・・・ユキのことばっか考えてた。」

「ハル・・・私も、ハルが死んじゃったらって思ったら、本当におかしくなりそうで、何もかもいらないって思ったよ。何もいらないから、ハルを助けてって。」


僕の手をずっと握っててくれたんだな。

ユキの声が僕に命をくれたんだ。



もう離さない。


もうユキと離れたくない。



僕ら離れちゃだめなんだ。



「しばらく、学校休んでこっちにいるから。毎日看病してあげる。体が治るまではアレはおあづけだよ。」


そう言って、ウインクしたユキを見て僕は泣いた。



いっぱい泣いた。


いつも僕の隣で笑ってたユキが戻ってきた。


いつも面白いことを言って僕を笑わせてくれたユキ。

過激な発言でいつもドギマギさせられてたっけ。

あんなに遠くに感じてたユキが、今目の前にいる。



「会いにこれなくてごめんね。実は、傷がまだ治ってなくて・・。ハルには、きれいな体を見て欲しかったから、会えなかったの。」


そうだったんだ。



「もう、僕に愛想つかしたのかと思ったよ。どんな傷があってもユキはきれいだよ。」


ユキが動けない僕に、そっとキスをした。