『ハル?泣いてるの?ごめんね、ほんとに。心配かけて・・・。』

ユキも泣いているのがわかる。

『会いたいよ、ユキ。僕、ユキがとなりにいてくれなきゃだめだよ・・。』

こんな弱い僕を許して。

『落ち着いたら、荷物取りに帰るから。会いに行くね。』

荷物取りに、という事はユキはどこにいるんだろうか。

どういうことなんだろう。

『ユキ、今どこ?』

『お母さんのおばあちゃんの家の近くの病院なんだ。お母さんはおばあちゃんの家にいるの。
 私もしばらくは、そこで暮らすことになるみたい。ハルと離れるなんて、嫌だけど、私はまだ 一人じゃ暮らせない・・・』

『遠い?』

『うん。新幹線と電車で2時間くらいかな。でも、ずっとじゃないと思う。お父さんと話し合ってみるって言ってたから。』

僕は、血の気が引いた。