次の日の夜、僕は電話を待ちすぎて、ご飯が食べられなかった。

そんな僕に、母がそっと近づいた。

「大丈夫、大丈夫。」と、肩に手を置いた。


心配かけてごめんね。

何も聞いてこない母は、誰よりも僕のことをわかってくれているんだ。

電話の前に座って、ユキの事考える。


肩にガラスが刺さるって・・・すごく血が出たんだろうな。
痛かったんだろうな・・。

その時、電話が鳴った。


『はい、神宮司です。』

『・・・あ、もしもし。私!』


懐かしい声に、ホッとして涙が出そうになった。

『ユキ・・・良かった。ユキ、元気なの?』

『連絡できなくてごめんね。携帯ぐちゃぐちゃになっちゃって。お母さんが、電話したみたいで、びっくりしたでしょ?』

『うん・・ 』

何から話していいのか、わからない。

いっぱい話したいのに言葉が出ない。


涙が出てきた。