僕の落ち込みようはすさまじかった。

誰も僕にユキの話をしてこなかった。



僕にはそれが、よけいに辛かった。

まるで、最初からユキがいなかったかのように感じられた・・・。

ユキがいた時間が僕の心の中だけの楽園だったかのように・・・。


確かにユキはここにいた。


そして、これからもここにいるんだ。




僕は泣かなかった。


ユキに会うまでは泣かないでいようと思った。