「大野君もクラス離れちゃったけど大丈夫かなぁ?」

「あー、あいつはもう大丈夫!ブラバンにも入ったし、部活で友達もできた。何より自分に自信ついたからな。」

「よかった、ハルのおかげだよ!ハルがみんなを幸せにしてくれる。」

「いやいや、僕は何もしてないよ。しかし、大野君のギターの上達ぶりにはびっくりだよな?」

「いい先生がついてるからね。」

クリスマスパーティーのあの日から、大野君は毎週末ゆうじの家に行っていた。

ギターを弾きたいという大野君に、安物だけど、みんなでギターをプレゼントした。


最近は、駅前でギターを弾いている。

大野君のゆるやかなギターに、ゆうじの優しい歌声が夜空に響くんだ。

「あの二人きっと有名になるね。」

「うん。僕もそう思う。歌詞も、泣けるしな。」