ハル!

大事にゆっくりいこう。


ユキを不安にさせないように、ゆっくりゆっくり愛を育んでいくんだ。


「ごめんな、ユキ。」



もう一度、長いキスをして家を出た。



いつもより、口数が少ない僕らは、まっすぐユキの家に向かった。

自転車に乗ると、冷たい風が火照った僕を冷やした。