僕は何てバカなのだろうか。

その日の夜考えたこと・・・



もし、僕が彼女の家に養子に入ったら、

僕は「春瀬ハル」になる。

イニシャルは H.Hだ。


そんなことを考えながら眠ったせいか、彼女の夢を見た気がする。

なんとなく起きたくない朝は、たいてい嬉しい夢を見ている時が多い。


春瀬さんの下の名前をまだ知らない。

春瀬さんの下の名前がわかったら


僕は、自分の「神宮司」のあとにその名前を付けて、


結婚したらこうなる・・と、また想像するのだろう。



ねえ、春瀬さん。

君のあだ名は「はる」。

僕のあだ名と同じ。

そう多くはないこのあだ名を持つ僕と君。

この偶然を運命だと信じてもいいのかな。



君はまだ僕のことを知らないだろう。

知っているとしても、ただの絵の下手な奴としか思ってないかもしれない。

でもね、僕は君が好きです。




君が美しいからじゃない。


君の髪がサラサラだからじゃない。


君が絵がうまいからでもない。




まあ、一目惚れだったことは認めざるを得ないが、僕は君の全てに恋をした。


君の存在が愛しくてたまらない。