「そっちの方が似合うよ」
「あ?」
唐突に投げ掛けられた言葉に、龍斗は顔をしかめる。
「笑ってる龍斗の方が、あたしは好きだな」
「……」
「また笑顔じゃなくなってる。ほら、ニッコリわらっ…」
―――…。
ほんの一瞬。
あたしと龍斗の影が重なった。
「…え……」
「好きとか簡単に言うなよ」
「…は?」
「ずりぃから、そんな不意打ち」
「…ちょ…意味分からない…」
今の一瞬で、何が起こったの?
いきなり龍斗の顔が見えて……ふわっと口に何かが当たった。
「…分からなくていいよ」
「…龍斗…?」
「きっとそのうち分かるから」
…ちょっと待って。
いろいろ整理できてない。
さっきあたしの口に当たったのは何?
影が重なったのは何故?
「ねえ、さっきのって…」
「…あぁ、キス」
「キ、ス…」
…え、キス?
ちょっと待って。
「ファーストキス、かも…」
「だろうな」
…えーっ!?
