柚、まだかな~?

部屋で、ごろごろしていると扉が開いた。


柚か!?


「あんた、今日学校やないの?」

「…学級閉鎖」


「なんのや」


なんでも、ええやないか。
とにかく、今日は学校には行けへん。


「行かんと、部屋でみっちり勉強や。柚ちゃんは玲とデートに…」


最低なオカンやな。
しゃあない。行くしかないか。

オカンが部屋から出て行くと、柚が入ってきた。


「今日、学校かぁ」

「終わったら、ソッコー行く」

「焦らなくていいよ」

笑って俺の背中を押した。
なんや?


「学校、いってらっしゃい」

「い、行ってくる!」


今のって、夫婦みたいやん!
よっしゃ、兄貴より10歩近づいたわ。