千秋の香に包まれながら、私はそっと目を閉じた。 そしてそっと千秋の背中に腕をまわした。 それに気づいた千秋は、ギュッとキツく私を抱きしめる。 『……俺のものに、 なってくれるの?』 千秋が私を見つめる。 そのとき、一瞬だけ。 千秋の顔がアキラの顔と重なった。 .