自分でそう言ってて、胸が痛んだ。 そんな優しいアキラのこと、 私は裏切ってるんだ、って思っちゃうから。 ごめんね、アキラ。 こんな私でごめんなさい。 そう思いながら急いで制服に着替え、玄関へ行った。 「ごめんね、アキラ! 寝坊しちゃって…」 『や、電話しても出ないし、奈子のことだから寝坊してるんだろうなって思ってさ』 アキラはそう言って、ニコッと笑ってくれた。 携帯を見ると、見事にアキラからの着信が。 「電話も全く気づかなかった…」 .