中学2年生の冬。


「あ~さっむーい!!!」


冬は寒い。
あんまり好きではない季節だ。

でもこんな寒い冬に、
恋なんか興味もない私に、

運命の出会いが待っていたなんて思いもしなかった




◇ 吉崎 柚唖(よしざき ゆあ)
中学2年生。
全く男も恋もトキメキすら興味ない。



来年からは受験生だ。
みんな出会いや恋やトキメキやらとよく言う。

彼氏ができても上手くいく確率なんてほんのちょっと。
恋しているときが一番楽しいのではないかと私は思う。




「ゆ~~~あッ!!!」
「ん?なにー?」

私の友達の笠倭 眞璃(かさわ まり)。
相変わらずテンションが高い。

でも良き理解者であり、相談なども乗ってくれる。
といっても私がする相談は勉強のことが多いらしい。

「たまにはさ~あ~~恋とかの相談してよーう!!!」
「だって恋とか興味ないし、相手いないしー・・・・」
「合コンはッ??合コンしなよ~~~ッ」
「欲しくないもん・・・」

いつもこんな感じだ。
私はなんて憎たらしい言い方をするのだろう。

自分でも思ってしまう。
そんな私の言葉を優しく受け止めてくれる眞璃に感謝してる。