結局、迷惑かけちゃったんだ……私…。 「匠先輩……あの…ごめんなさ………」 謝ろうとしていたら、突然、目の前が暗くなって甘い香りに包み込まれた。 「ごめん…。俺のせいで、翠央に辛い思い、色々とさせちまったな…。」 ギュッと抱きしめられながら、私は懸命に首を横に振った。 匠先輩が悪いわけじゃないよ…… 私が封筒のことを、早く言っていれば…、ここまで大きな事にもならなかったはずだもん……。