――木枯らし舞う日



地面に広がる
色褪せた枯れ葉と一緒に

冷たい北風が
カラッポの私の中を

ひゅるりと突き抜けた



学習能力のない私は

凝りもせず
また気付いてしまうんだ



今年もまた

たくさんのものを
失ったなぁ……


って



カサカサと音を奏でる
この一本道を歩くごとに

空虚な想いだけが
募っていくよ




年を重ねるごとに
知ってる言葉は増えるのに


たくさんのヒトに
出逢ってるはずなのに



同じ季節を見るごとに

いろんなモノを
この手にするたびに


何か大切なモノを
失くしてしまったような

そんな気がするのは
どうしてだろう?




なんでかなぁ……


寂しいなぁ

サミシイぁ



“これだけは”

と胸を張れるモノが
何も存在しないのならば


せめて

今、私のかじかんだ指先に
かろうじて残る温もりだけは


忘れずにいよう

いれたらいいな




こうやって結局
またこの冬も

私は君から


離れられないんだろうなぁ……