「…沙良」

「お母さん」

「あのね、今度あなたにドラマの仕事がきてるんだけどどうする?」

「あ…わかった。
いいよ、別にやっても」

「相手役の人素敵なのよ
その人はあなたの婚約者なんだけどね」

「へぇ―…ってえ!?
婚約者!?聞いてないよ私!」

「当たり前じゃない。
今言ったんだもん」

うそ…マジで…?
なんで私に婚約者!?
そんな話しあるわけないじゃん…

いや…あの両親だ…
やりそうだな…

「一体なんて人なの?」

「たしか…」

たしかって覚えてないのかよ!

「近藤……和真君だっけ」

近藤和真…?
うーん…
どこかで聞いた事がある気がする…


あ―!…嘘でしょ?
あの保健の先生と同姓同名じゃん…!