日本の絶対エースである大塚さんに、世界ジュニアチャンピオンの大介、一足先にシニアデビューを果たしているタク。


この三人に勝つためには、まずは万全な環境を揃えなければならない。


そのためにも、タラソワ氏にコーチをしてもらえるよう交渉せねば。


世界ジュニア以上に意気込む俺の目の前に、ようやくタラソワ氏が現れた。


いつもながら派手な服装……。おっと、ここはスマイルスマイル。


「Helloはにゅーboy。お会いできて光栄だわ」


噂には聞いてたけど、この人本当に日本言ペラペラだ。


なるほどね、英語が苦手なミューちゃんがこの人を選んだ理由が分かった気がする。


「こちらこそお会いできて光栄です」


拍手をかわして席に着く。


口火を切ったのは、タラソワ氏からだった。