…どれだけ回り道をしただろう。
あたし達は、ずっと幼くて、弱くて、がむしゃらにただお互いを求めるしか出来なかった。
沢山の感情に阻まれて、求めて、突き放して、傷付いて、傷付けて、ここまで来た。
変わらないものなんかない。
日々の喧騒の中、形あるものは変化を遂げていく。
それでも今、あたし達はようやく手に入れた。
形がないからこそ、迷って、失って、それでも尚求め続けていた想い。
そっとヒカルの腕が弛む。
少しだけ離れたあたし達は、ゆっくりと視線を合わせた。
…その瞳に写るのは、ずっとずっと永遠に、あたしだけであって。
そっと交わしたキスは、あの頃と何も変わらず、あたしの全てを包んでいった。
…ヒカル。
これから先、また回り道をするかもしれない。
何度も迷って、歩けなくなる日もあるかもしれない。
それでもあたしは、今、信じれる言葉を見つけたから。
どんなに泣いても、苦しくても、もう大丈夫。だからお願い。
握った手を、ずっと放さないで。



