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降りだした雪はやむことを知らず、新年を迎えてもなお、景色のどこかは白かった。
今年は稀に見る大雪らしい。凍える様な寒さと白い世界は、春を永遠に奪い去っていったような気さえした。
変わらない世界なんかないのに。
白銀の世界は、どこまでいっても白銀だった。
「―あっ!綾今日補習だっ!」
例にもれず雪の降った1月の半ば。
吐く息が凍りそうな程寒い渡り廊下の真ん中で、綾は小さく叫んで立ち止まった。
「うぅわ、最悪。すっかり忘れてたし」
「何、綾実補習やったん?」
隣でさとが意地悪な笑顔を見せる。そんなさとに、「うるさいなぁ!」と殴りかかる綾。
二学期の期末が赤点だった生徒は、三学期の期末前に補習を受けなければいけないことになっていた。
中間のない三学期。期末で落としたら洒落にならないからだろう。



