「わ、私、私…仕事じゃなくて黄木君のこと好きなのに!!」

最後に小さく

「そんなこと言わないで」
ピンクの、浦田自身の言葉が部屋に響いた。


「ピンク…」


小さな体がつぶれそうで見てられなかった。
自分はこんなにも目に見える傷を彼女の心に作ったのだと。


気が付くと人の目など気にせず抱き締めていた。
抱き締めなければこの娘は倒れてしまいそうだったから…。
いや、違うもっと違う何かが体の真ん中に火を点けたのだ。




「黄木君、私勘違いしちゃうよ、いいの?」


「好きにすりゃいいだろ」

ぎゃああぁぁぁ!?


レッド(菊地)は堪えられず出ていってしまった。



2人の間に妙な空気が流れる。
世界が違う。